29日（月）
文春の長嶋報道のうち、乱れた食生活については、週刊現代４月10日号がもっとはっきりと「長嶋茂雄の危険な食卓」という記事でフォローしてくれたのでやれ嬉しや。
実は私の老母は脳梗塞をたいへん恐れている。まあ高齢者はふつうそうだよね。今回の件でも自分より若い長嶋茂雄が倒れたことにショックを受けていた。
だがこれで、「長嶋と違って、食事をふつうに気をつけてるじゃん？ だいじょうぶだよ」と言ってやれるではないか。ありがたや。
食事といえば、東京の神宮球場の売店は何を買ってもおいしい。
…と思っていたのだが、昨年、ヤクルトファンのＫ先輩から「ヤクルト側は何を買ってもおいしくない」という証言を得た。
にわかには信じがたかったのだが、先日ヤクルト対ダイエーのオープン戦で、年に一度ヤクルト側からヤクルトを応援する恒例の「ヤクルト感謝デー」を実施した際、一塁側の売店で牛丼を買ってみて少し納得が行った。
んー、確かにあまり噛まずに丸呑みしたくなる味だった。
タレもあまりしみこんでないし…。
しかしそれは、私がもともと肉の脂身が苦手なせいかもしれない。
そこで中日とのオープン戦のとき、三塁側で同じく牛丼を買ってみた。
うまい！
もちろん脂身だらけだが、でもおいしい！ 脂身があるからこそおいしい！
つゆもほどよくしみている！
調理過程を見ていたら、レトルトのパックを暖め、米飯にかけ、たれを足すだけだった。それなのにうまい！
レフト側や三塁側は、ビジターチームの来客にリピーターになって欲しいからおいしくするのだというのが偽南渕の意見である。それはわかる。だが、だからといってホーム側を不味くすることにどんな意味があるのだ。
メニューのバラエティに差をつけるとかならまだわかるが。
いずれにせよ、たった１回の食べ比べでは不足だ。もう少し検証してみたいが、それにはさらにほかのものが不味いかどうかを自分の体で確かめなくてはならない。うーん。
それよりは、Ｋ先輩になんとかしてビジター側の食べ物を差し入れして比べてもらったほうがよいだろう。セリーグの開幕が待たれる。
20日（土）
出版差し止め事件のあった週刊文春３月25日号だが、同じ号に「長嶋報道５大タブー」というのも載っていて、週刊誌が扱うとどうなるのかな、と思って読んでみた。
自分の掲示板に書いたネタだが、ここを更新するヒマがなかったため向こうに入れたものなので、こちらに移しておく。
あんまりタブーな話はなかったけど、これが一番印象に残りました。
「初めて明かされるミスターの健康法 １リットル二千五百円の水から 座禅２時間まで」
記事のリードの書き出しは「健康には人一倍気をつかっていたミスター。」ですが、それに続く本文が「？？？」です。
そこで、引用者の判断で「健康に気を使っている」と思われるものに○、疑問を感じるものに△、明らかに無知と無頓着の現れであるものに×をつけ、箇条書きで引用します。
○六時に起き、早朝のジョギング
×ジョギングのあと二十年来通っている近所の高温サウナに営業時間前に入る
△スポーツクラブではトレーニングせずサウナ→プール→サウナ
×健康に一番大切なのは「気」と考えており、以下のことを実行
△「気」が注入された、癌も治る鉱水「銀河水」を「ごくごく」と口飲み
△朝は銀河水で入れた茶を飲む
△安岡正篤や船井幸雄に傾倒
△いらいらすると朝４時から２〜５時間座禅、読経
△高野山のストーンサークルに年一度参拝
×美食家で偏食家
×メロンを切らずスプーンでほじって丸ごと食べる
×女峰いちごを一ケース届けさせていた（で、文脈から察するにそのいちごもたぶん大食）
×ステーキと中華が大好き
×気に入らない料理には見向きもしない
×料理が好みでないと会食でも手をつけないことも
×第二次政権末期はストレスが溜まると紹興酒のお燗にザラメを入れて一気飲み
×外食中心
×自分でサプリメントを探してきて積極的に飲んでいた
△カイロの整体院に通っていた
△ドームの監督室にもこの整体師をよんでいた
△その治療は激痛をともない、涙を流したことも
私は長嶋茂雄という人がここまで健康管理に無頓着で無知な人だとは思ってもみませんでした。それと自分が長嶋を嫌いなこととは関係がありませんが、今回あちこちの有名人コメントに出てきた「とても体に気を使う人なのに」とのこの乖離は何なのでしょう。
「気」への傾倒はつきあいもあったのかもしれないけど、サプリを自己流で摂るとは、重職につく人のすることとは思えない。
「体が強い」というイメージを保つためなのか、医学的なことをしりぞけている気配もありますね。
ついでにほかの「タブー」もマトメておきます。
１．長嶋家の神経を逆撫でした アテネ五輪「星野監督」要請情報
要請情報を報じたサンスポは一面で事実と異なったと謝罪しましたね。
その是非はともかく、「やっぱりなぁ」と思ったのはここ。
・長嶋ジャパンのスポンサー企業「ミズノ、新日本石油、アサヒビール」は「代表監督となると他の方は考えられません」。
・長船日本代表編成委員長「星野の話はデマ」「別の監督は入れない」「（メダルより命では？に対し）それは関係ない。医者に最善を尽くして貰ってるんだから」
これで猫の首に鈴をつけられるやつなんかいるわけないわな。31日には長嶋を監督として登録するそうですが、ＩＯＣに叱られますように。ほかの種目の人や参加国に失礼ですから。
ちなみに文春は「静かに回復を祈る」べきとの立場。
２．ミスターを疲労困憊させた「三悪人」
「長嶋氏の知人」が名指ししたことになっている。
・渡辺恒雄巨人オーナー(77歳）＝プロ二人枠撤廃問題後押しせず、長嶋を裏切った
これは夕刊フジの電波ゆんゆん編集委員（記者）、江尻の記事のパクりですね＞文春
・山本英一郎アマ野球連盟会長（84歳）＝アマ側としても、メダルを取り続けていたのにシドニーで失敗したので、今回は取って自分の地位を回復させたい。だから長嶋を監督にすえた
長嶋が監督だという時点で間違いだというBB型日記じゃあるまいし、病気の責任をおっつける理由としてはちょっと強引でしょう。
・長船（80歳）＝学生野球のドン、つまりプロ野球のこと何も知らない人。だから二人枠撤廃にも尽力せず、苦しむ長嶋に力を貸さなかった
それも江尻の論理だ。
３．が前述の、ひどい食生活の話。
４．男をあげた一茂が会見で隠したこと
これは注目したんだけど肩すかしだった。結局自分の感情を押し殺したことをさしているらしい。
５．亜希子夫人とのミステリアスな夫婦関係
夫人は毎年、冬場は夫抜きでハワイ。いっしょだと疲れるから。
記者も追うだろうし「ファン」も寄ってくるしね。あんまり不思議じゃないなぁ。
夫人は環境問題やボランティア活動や芸術家の支援などもやっていて活動的。
それに対し「ミスターが首を傾げていたという話もある。『夫婦関係は冷めている』と指摘する長嶋氏の知人さえいる」だと。
いや、こどもが全員巣立ったら、裕福な家ならそんなものでは？
ほかに長嶋は家でほとんどしゃべらず二階の部屋にこもりっきり、水が欲しいときは床を三回蹴る、とか。
「わが家ルール」程度の話だと思うが。もっと変なのかと思った。
シメは、今回のことで家族はふたたびまとまった、回復を祈りたい、でした。
確かにどぎつい見出しと中身が合ってないし、なかには意図不明な記述もあります。でも「長嶋さん、奇跡的な回復！」とかベッドから電話で指示を出せとか、狂気じみたことを言うのに比べたら、これが出版差し止めしなければならないような記事とは思えませんってだからこれは違うって＞私。
12日（金）
長嶋茂雄にはまったく同情しないが、10日だかの「JOCとしてもミスターの体制で行く」というＪＯＣの選手強化本部長の発言にはため息が出た。「なんてセクシーなの」と思ったからじゃないわよ←誰がそんな誤読しますか。
11日なんか編成委員長が「たとえ病床にあったとしても、電話などで指揮を執ってもらいたい」だってー。
アメリカさんに恥ずかしい（いないけど）。
療養中の人が「象徴天皇」よろしく監督を名乗るなんて、そんなナショナルチーム、野球後進国みたいだよう。いや、どこにもないだろ。あるならマーティキーナートがｍｓｎジャーナルで教えてくれるだろう。
まだ３月半ばだし、これからどう情勢が変わるかわからない。しかしわかっているのは、編成側はとにかく長嶋利権を手放すと多方面に影響が大きいからそんなこと言ってるんだということだ。
メダルより大事な長嶋の名前。星野仙一よりもっと怖い長嶋茂雄。
長嶋が尊重されてのことだと思ったら大間違いだ、つか、尊重と利用は紙一重だな、と思う。
そんな腑分けしてはらわたをむさぼろうとなきがらをこっそり冷凍保存するようなマネ、遺ｚ…死んでない、死んでない。家族、家族。
家族がもっと怒ってしかるべきだろう。一茂といえども、ものすごい特権だぞ、家族というのは。
でも長嶋の一家は野村克也んちや落合博満んちと違ってバラバラだからなぁ。今は担当医がかばっているが、それもいずれ限界がくるだろう。
で、10日の読売新聞には長嶋の遺ごｎ…生きてる､生きてる。名誉監督の立場で球団に提出したレポートが載っていたが、これがまた大卒のプロ野球選手の卒業論文のような内容で、こんなの公開して、故人の名誉のためにどうかって回復に向かってる故人なんかいないつーの。
では私じしんは「長嶋ジャパン」というあのすべての問題意識を無にする理解不能なネーミングが崩壊してほしいのかというと、前回も書いたが、それに賭けた選手のそれぞれの事情や感情を思うと、やつらが気の毒でならんのである（なんか前回も同じこと言ったけど）。
かれらの側からは何も言えないじゃないか。上が「長嶋体制を見直す。協力してほしい」と言ってきてから判断するしかないじゃん。
だから編成委員会には一日も早くそう決断してほしい。そしたらオールプロの編成にはならないかもしれないが。
もう長嶋が全日本の監督である時点でマチガイなのだ。
長嶋の世紀は２０００年のON対決で終わったのだ。球界もそんなものズルズルと使いつづけるから抜け出せなくなるんだ。
ケッ、ざまみろ、とも思うが。
10日（水）
何度か言っているので詳細は省略するが私は「アンチ巨人だけど長嶋さんは好き」とか「なんだかんだ言って憎めない」とかではなく、はっきりとアンチ長嶋茂雄である。
もしかしたらアンチ讀賣である以上にアンチ長嶋かもしれん。長嶋があの讀賣の芸風を形作っているのに、アンチ讀賣の長嶋ズキがいる理由をどう理解したらいいのかわからない。私なら、長嶋と讀賣のどちらかを食わないと殺すと言われたら讀賣を食う（ていうか「食う」って？）。
そのうえで言うが、長嶋だろうがだれだろうが、全日本の監督にするのであれば、その激務がありながらほかのイベントに連日のようにかりだして疲弊させるなどとんでもないことで、そんなの周囲が止めるべきだろう。キャンプなんかひまな大野や高木や中畑がまわってるじゃないか。
「全日本の監督が長嶋茂雄であること」とは、もっと厳重に管理するべき商品だと思う。JOCや読売球団や編成委員会は何をしていたのか。今回の脳卒中は当然の帰結だ（やや強引な結果論）。
しかも「準優勝から来てくれればいい」と日本代表編成委員長が言っているが、健康を気遣っているようでいてその采配に価値を置いていない本心が語るにおちており、こんな全日本、やだなぁ。
長嶋は対外試合の采配経験がゼロに等しいので、本来は適任ではない。
しかし昨年の騒ぎを見てわかったが、なるほど長嶋だからこそ、選手は協力したのだ。
「国民的英雄だから」「一番尊敬できる野球人だから」じゃないぞ。「長嶋人脈と強固な絆ができるから」だ。その名も「長嶋ジャパン」！ 一生ついてまわる敬称なのだ。
全日本に協力したことで得られる長嶋人脈からの厚遇に、不安定な世界に身ひとつで生きる選手たちが賭けてみようと思うことに、何の無理があるだろうか。
踏み絵としての「日の丸」も有効に働いた。
そういう意味で長嶋にとってかわれる者はいないのかもしれない。
って、そりゃまずいだろうに。こんなあやうい集団づくりをしているケースは、ほかの種目にもあるのだろうか。
選手たちのためには長嶋の神通力がそれでも作用し続けるか、ほかに神通力を持つ人が監督になるか、もういっそアマだけにしちゃうか…とにかく損失が補填されることを祈ってやまない。
まさかほんとに代役を立てていないなんてことはないと思う。恐らく来月あたりから空気が変わってくるだろう。
それにしても、他の種目とけた違いの人と金が必要なのにメダルとれても１個にしかカウントできない野球は五輪競技としてはあまりに非効率で、しかもプロに参加させるなんて、バブル期ならともかく、ほんとやめてほしい。やめるわきゃないが。
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